大人の心の学習法(11)

「守」の守りすぎ(守の知識を信じ過ぎるな!)

守の段階では、素直なことが必要、と前回(10)のブログでお話ししました。
しかし貴重な人生を「嘘のスキル」の習得のために、無駄にしてはいけない、というのも真実です。なんでも100%信じればいいというものではありません。
日本人は基本的にとても素直です。いわゆる子供の心が強い。辛抱強く先生に言われたことをやろうとします。良いことです。
でも、素直過ぎても、成長はある程度で止まってしまいがちなのです。
前々回(9)のブログで紹介した料理教室の話。
言われたことをきっちりやる男性の方が、中級レベルに至るのは結局早い場合が多い、と書きました。男性、女性と端的に表現したので、女性の方に不快な思いをさせたのではないかと反省しています。
でも、そんな男性も、中級からの成長には、大きな壁があるのです。
男性はきっちり「守」のスキルを習得する。でも男性は、守のスキルにこだわるあまり、「破」という応用が利かない傾向があるのです。守の知識はスキルは十分なので、人に教えるほど。でも、現場での実力はそれほど…、ということが起こります。
パーティでケーキを出すとき、出席者が帰りの時間が迫っているなら、それなりの手順に変更するのが、大人です。ところが、アレンジの利かない人は、「良いものを出すか、出さないか」の2択になってしまう。これを「守の守りすぎ」、と呼んでいます。
必死に守のトレーニングを積んでいるうちに、守がすべてであるように勘違いしてしまうのです。このように「守の守りすぎ」に陥る人は、そもそも「守」で教わる知識の「本質」を誤解しているのです。次回はそこを(^^)/