守の知識の本質を知る(基礎と初級の差)
まず、守の知識がどのような性格のものであるかを知っておかなければなりません。
守の知識とは、基本です。が基本と初級の差をみなさん考えたことがあるでしょうか。
基本には、2つの意味があります。一つは、今後どんな応用技術を身に着けるにあたっても、決して崩してはいけないこと。例えば、ボールをよく見る。などどんなに上級になっても、そのポイントを忘れてはいけません。
2つ目は、応用を身に着けるにあたって、鍛えておかなければならない基盤の体力やスキル。走力、論理的思考など。
野球なら、キャッチボールとか、ランニングとか、バットの素振りなどですね。
これができていないと、早い球を投げるとか、右の方面に打つなどの応用は難しい。
どちらも、今後の成長を見込んで、早い段階から習得しておくべきスキルです。
では、初級のスキルとは。
基礎のスキルだけでは、試合はできません。でも試合しないと、モチベーションも上がらない。そこで、それほど上級でない者同士で試合をすることが多い。その時の勝つためのコツが初級のスキルです。
例えば、私が自衛隊でやっていた(やらされていた)銃剣道という武道があります。銃の形をした槍を使った剣道のようなもの。一応、国体競技です(^^)/
陸上自衛官は、全員がこの銃剣道をやるのですが、もちろんみんな初心者。でも、すぐに大会があります。
その時に、徹底的に教えられるのが、「初一本」というスキル。「はじめ!」という審判の号令がかかったら、タイミングとか間合いなど関係なく、とにかく、攻撃するというやり方。無謀なようですが、初級レベルでは、これが圧倒的に効果があるのです。だから、初心者は、まるで100メートルのスタート練習のように、「はじめ!」で、相手に飛び込む練習を繰り返します。
ところが、相手が上級者になると、急に通じなくなります。簡単に第一撃をいなされ、ズドンと反撃の一打を食らいます。だから、初一本は、あくまでも初球のスキル。
では、皆さんがこれまで人生の中で学んできたいろんなことは、基礎のスキルなのでしょうか。初級のスキルなのでしょうか。
もし、初級のスキルを、基礎スキルと勘違いしていると、いつまでも「守」から抜け出せません。次回はそこを。