先日、芸人の名倉さんがうつ状態で休業することを発表しました。
去年の6月、首の椎間板ヘルニアの手術を受けた侵襲が原因ということです。
一般の方は、手術は成功したって言うけど?しかも手術は去年の6月、なぜいま休養?
と素朴な疑問を持った方も多かったのではないでしょうか。
これは、私たちが「遅発疲労」と呼んでいる典型的なパターンなのです。
名倉さんは、手術の前から苦痛と闘い、たまたま消耗したところに手術。手術そのものは成功でも、痛みなどが続いたと思います。私たちの言う疲労の2段階(2倍モード)での闘病は、元気な時の2倍の辛さを感じます。その状態で仕事をこなすのは、本当に大変だったと思います。さらに消耗を深めて、とうとう1年後に3段階(3倍モード、3倍の辛さ、3倍のショック)に至ったのでしょう。
その間、手術ですっきり治るというイメージからの落差は、もう治らないのではないかという第2の無力感(自分の素質に対する自信低下)や不安感を大きくしたでしょう。また芸人ですから、周囲に苦痛を見せられず、苦しさもわかってもらいにくい。第3の無力感(味方がいない自信低下)も大きくなっていたと想像します。
ぜひ、きちんと休んで、しっかり疲労を抜いてから、復帰していただきたいと思います。