優秀な人ほどメンタルヘルスに理解がない理由

自衛隊にいたときから感じていたことだが、立派な人なのにメンタルヘルスにはどうも理解のない人が多い。

人は、「自分を基準に他者の内面を考察する」癖がある。この癖は案外自覚されていない。

社会で成功している人が、メンタルヘルスに関しては、「目標があればうつにならない」とか「逃げるからうつになるのだ」と、偏った価値観を持っていることがあるのも、この癖を自覚できていないことが多いようだ。

成功している人は、自分の内面に自信を持っている。自分のデータや分析や勘が正しいことが多かったからだ。ただそんな人でも、こと「人の心」に関しては、自分と自分の周りの人という非常に限られたデータしか持っていない。ところが自信があるからこそ、限られたデータで結論を出している、いう重大なミスに気が付かないのだ。